6月 14, 2017

「ダイエットの科学」のその後

少し前になりますが、「ダイエットの科学」(白揚社)について、麻木久仁子さんの書評が掲載されました。

また、著者であるティム・スペクター氏のインタビューが「ダイヤモンド書籍オンライン」に掲載されました。 (なぜダイエットには「個人差」があるのか? 双子研究の権威が教えるダイエットの真実)

 やはりダイエットというのはレーダーにかかりやすいのか、好評をいただいています。おかげさまで重版になりました。(まだまだがんばりたいです・・・)

 ここで、読んでくれた友人の感想をひとつ。この本のことをずばり書いてくれてうれしかったツイートです。
もちろんこの本では、個別の「ダイエット法」(diet)についても突っ込んだ議論をしているし、キーワードである腸内細菌は、もちろん体重増や肥満との関係も大きい。ただ、ヒトの体と腸内細菌のあいだには実はもっと大きなつながりがあるし、食事に対する反応もひとそれぞれ。そういう意味では、読むうちに、単に体重が増えた減ったという「ダイエット」から抜け出て、「食生活」(diet)全体を意識するようになる、そんな本だと思います。

上記の書評で、麻木さんも引用してくださっていますが、

腸はあなたの庭である。

訳していて、一番好きだった言葉です。

5月 19, 2017

訳書「ダイエットの科学」(白揚社)出ました

 4月末なので少し時間がたってしまいましたが、新しい訳書「ダイエットの科学」が刊行になりました。サブタイトルは「「これを食べれば健康になる」のウソを暴く」。

これまでの訳書とはまた違った反応もあり、「ダイエット」言葉のパワーに驚いています。「これを読むと痩せるかな?」といろいろな人から言われましたが、たぶん、痩せません・・・。そのあたりは、この本のあとがきにも書きました。
誰にでも効果のあるダイエット法を知りたいという人には、この本は向かないだろう(中略)万能のダイエット法が存在しないことは著者も言っている。腸内細菌も含めて、自分の体は他の誰とも違っているのだから、体にあう食生活(ダイエット)が他人と同じであるはずがないのだ。この本は、自分にあった食生活を探すための助けになるだろう。
訳者あとがきはHonzに掲載されました


Honzのレビューでも、次のように書いて頂いています。
本書は脂肪・糖質・ビタミンなどの栄養素の働きから、腸内微生物と代謝の関係や進化と食事の相互作用まで、実に幅広い分野をカバーしている。そして、それぞれの分野で何が科学的に明らかで、何が不確実なのかを丁寧に切り分けながら議論を進めていく。多くの科学論文をベースに展開されていくものの、著者の体験談やあっと驚く事例が数多く参照されているので、楽しい読書体験と伴にあやしいダイエットから身を守るための知識を得ることができる。ダイエットに興味のある人が先ず読むべき、決定版的な一冊だ。


実物はこんな感じです。けっこう分厚いです。

12月 10, 2016

訳書「数学魔術師ベンジャミンの教室」

 (久しぶりの)訳書「数学魔術師ベンジャミンの教室」が、12月21日に岩波書店から刊行になります。


 「レベル1」「レベル2」の2冊構成になります。

内容はこんな感じです。
〈レベル1〉
1 数のマジック
2 代数のマジック
3 9のマジック
4 「場合の数」のマジック
5 フィボナッチ数のマジック
6 証明のマジック

〈レベル2〉
7 幾何のマジック
8 π のマジック
9 三角法のマジック
10 i とe のマジック
11 微分のマジック
12 無限のマジック

「そういえばこんなこと中学や高校の数学で習ったっけ(苦手だったけど)」
そんな人にこそぜひ読んでもらいたい本です。同じ公式でも、授業のように丸暗記するのと、ベンジャミンの楽しいマジックやクイズからスタートするのとでは大違いです。

数式もそれなりにでてきますが、どの数式も、数の世界の美しいパターンを楽しむためのもの。「〜の答えを求めよ」なんてやりませんからご心配なく。

書影がでたらまた紹介します。

11月 22, 2015

「超人の秘密」に出てくる動画のまとめサイト作りました。

 先日発売になりました、「超人の秘密」は、やはり登場するアスリートの動画を見た方が楽しいと思うので、動画まとめを作りました。  

 そのなかのひとつ、ビッグウェーブ・サーファーのレイアード・ハミルトン。  

 こんなに大きな波、見るだけでも見てみたいものです。

【仕事報告】「イラク・アフガン戦争の真実」

 11月20日に新しい訳書が出ました。「イラク・アフガン戦争の真実 ゲーツ元国防長官回顧録」(朝日新聞出版)


ロバート・ゲーツ 著 
井口 耕二/熊谷 玲美/寺町 朋子 訳 
イラク・アフガニスタン戦争の暗部をえぐる
全米ベストセラー!

統治機能を失ったイラクの治安回復という
難題を背負って国防長官に就任。

自らの命を犠牲にして
戦地で任務につく兵士たちのために働き、
信念を貫きとおした4年半の記録。


 政治・軍事分野は「オリバー・ストーンが語るもうひとつのアメリカ史」 で経験がありましたが、回顧録は初めてです。ブッシュ大統領とオバマ大統領という、党の違うふたりの大統領の下で国防長官として働いたゲーツ氏が、軍とホワイトハウスの対立に悩み、時には怒り、兵士の犠牲を思って涙しながら過ごした日々が綴られています。原題「Duty」にもあるとおり、アメリカ人が「国のために働く」ということの意味がわかった気がします。

10月 22, 2015

【仕事報告】「超人の秘密 エクストリームスポーツとフロー体験」

 10月22日、新しい訳書「超人の秘密 エクストリームスポーツとフロー体験」が刊行になりました。著者は「楽観主義者の未来予測」のスティーヴン・コトラー



 フローとは、スポーツなどでよく「ゾーンに入った」というときの心理状態で、チクセントミハイが提唱した概念です。エクストリームスポーツのアスリートたちが命がけの挑戦のなかで味わった「フロー体験」をとおして、人間のパフォーマンスの限界について、そしてフローの真の価値について考える本です。

 帯には、甲野善紀氏(武術研究者)から推薦文をいただきました。


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 この本には、エクストリームスポーツのアスリートが数多く登場しますが、その多くが著者による本人へのインタビューです。また、フロー状態になることで実現できた、さまざまなとんでもない冒険のエピソードも満載。

8月 12, 2015

【お仕事報告】「市場は物理法則で動く」

新しい訳書がでました。

市場は物理法則で動く - 経済学は物理学によってどう生まれ変わるのか?

マーク・ブキャナン、白揚社、2015年8月)
経済学は物理学でさらに強くなる! 市場均衡、合理的期待、効率的市場仮説……これまで経済学が教えてきた考えでは、現実の市場は説明できない。 『複雑な世界、単純な法則』などのベストセラーで、物理学の視点から人間社会を見事に読み解いてきた著者が、経済学の常識に鋭く切り込む!(白揚社紹介サイトより
これまで『歴史は「べき乗則」で動く――種の絶滅から戦争までを読み解く複雑系科学 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ) 』(早川書房)や『人は原子、世界は物理法則で動く―社会物理学で読み解く人間行動 』(白揚社)『複雑な世界、単純な法則』 (草思社)などの著書のあるマーク・ブキャナンの最新著作です。

この本の訳者あとがきと解説(ソニーCSL研究所・高安秀樹氏)を、ノンフィクション書籍のガイドサイトである「HONZ」さんに掲載していただきました。


訳者あとがきにも書きましたが、物理学から社会を読み解く、というこれまでのアプローチから一歩踏み込んで、主流派経済学の矛盾に鋭く迫っており、これまでの著作ともまたひと味違う、読み応えがある内容になっていると思います。著者は本書の発表後も、「The Physics of Finance」という自らのブログや、「Bloomberg Views」での連載などで、このテーマについての執筆を続けています。